白雨の騎士
「…ねぇ、シドもアリス様と結婚したくて近衛になったの?」
「いえ…僕はそのような理由があった事は知らずに応募しました。昔から近衛になる事が夢でしたので…」
そう答えるとローズはホッとしたような表情をした。
「ありがとう。送ってくれて。」
「いえ、では失礼します。」
去って行くシドの背中をローズは暫く目をキラキラさせて眺めていた。
ローズを送った後、シドは歩きながらふと思った。
何故か彼女と話していると、シドはハンスの事を思い出した。
兄妹のように育ったハンス。ローズもなんだか妹みたいな感じがした。
気さくに声をかけてきて、裏表もなく自由なローズは他の夫人たちよりかは接しやすい。
今日午後からアリスは謁見に出るのでその護衛の予定になっていた。
シドは時計を見ると慌てて謁見の間に向かった。