白雨の騎士
「アテクシ様の娘さんにはお会いしなかったです。」
キースは歩く足を止めてシドの方へ振り返った。
「…アテクシ様の一人娘は僕の恋人なんだ。」
キース様の恋人…
「…彼女の名前は、リエル。闇の力の持ち主だ。」
「闇の力…」
アテクシやルカも持っている闇の力。
そして、先日アナモネア国で騒ぎを起こしたキトも持っている魔法だ。
「リエルは今、闇の力に心を奪われずっと眠ったままなんだ。」
「え…」
そんな話はハデス家に行った時は一言もなかった。
「…リエルの闇の力は他の者とは比べ物にならない程強力だ。彼女の心は闇に飲み込まれてしまっている。。」
キースは手をギュッと握りしめた。
「…シド。君の光の力で彼女の闇の力を消し去ってくれないか。」
光の力で闇を消す……
アテクシ様に会った時、この光の力は闇を消すことが出来ると聞いた。
しかし…
「…キース様、闇を消せた時、リエル様は目を覚まされるのですか…」