白雨の騎士
午後から王族や貴族が集まりお茶会が開かれる予定だった。
シドはその会場へ向かった。
開始の時刻になると次々とホールに人が集まった。
アリスも到着しお茶会が始まった。
ガヤガヤと人々の談笑する声が響く中、警護をしていたシドの背中を誰かがトントンと指でつついた。
振り返ると、ローズが立っていた。
「ごきげんよう。シド様」
にっこりと微笑むローズは淡い紫のドレスに身を包んでいた。
「ローズ様。」
「ねぇシド様、明後日の私の誕生日会、来てくれる気になった??」
そういえば、先日言われていた。
シドは少し困った顔をした。
「ですが、わたくしの管轄ではないので、護衛に行く事は出来ません。」
「護衛じゃなくって、ただシド様にも来て欲しいのよ。」
シドは明後日の予定を思い返していた。
そういえば、その日は休暇になっていた。
アリス様の側近になったら暫くバタバタしそうだからと、アンナが忙しくなる前に休暇を一日くれたのだった。
「…あの、では時間が取れましたら伺わせて頂きます。」
シドの言葉にローズはぱぁっと笑顔になった。
「約束よ!」
ローズはシドに小指を差し出した。
嬉しそうなローズに、シドも小指を出して、指が絡んだ。
ご自分の感情にとても素直なローズ。
そんなローズを見ているとシドも少し嬉しいような気持ちになった。