偽物の恋をきみにあげる【完】
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翌週は、何かと忙しい1週間だった。

職場の忘年会やら、久々に大学時代の友達と飲んだりやら、家族と食事をしたりやら、やたらと予定が立て込んでいたのだ。

家族と食事することになったのは、母の兄、つまり私の叔父が、仕事の出張でこちらに来ていたから。

叔父に「瑠奈はそろそろいい男性《 ひと》見つかったか?」と訊かれ、自分の現状を思い返して、ほんのり切なくなった。

「タケオおじちゃん、私まだ25だよ。今は30代で結婚するのが普通なんだから」

生意気にもそんなことを言ってみたけれど、セフレとネカレって……結婚は別にしても、もう少しまともな恋愛ができないものなのか。

まあ、できないから今こうなっているのだが。

コタローくんも、今週は仕事か何かで忙しかったらしい。

『火曜日と木曜日はお話できないかもです、ごめんね』

と週の頭に言われたとおり、その2日はDMが来なかった。

私の予定と彼の予定が噛み合わなかったのもあって、今週はあまりゆっくり話す機会がなかった。

せっかくコタローくんと甘い関係が築け始めた所なのに、残念で仕方ない。

でも、会話の終わりには必ず『好きだよ』と言う言葉をくれたので、今週はこれで我慢した。
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