溺れろ、乱れろ、そして欲しがれ
でも、だって、それなら昨日どうして何も。

整理がつかなくて、混乱してる私を見て呆れたようにため息をついた。

「まあ、今までの仕返しだな。」

私の言いたかったことが分かったのか、そう言って笑った。

「じゃあ、もう一回言ってください」

「一回でいいのか?」

「今は一回でいいです。何回も聞いたら沸騰しそうだから。」

「お前、結構魔性だな」

「それはたぶん、東雲さんだから、、、」

「案外、そういうのも悪くないか。」

当たり前みたいに、さも当然のように私を押し倒して、耳朶に舌を這わせながら囁いた。

"好きだよ"

まるで魔法の言葉。

初めて聞いたわけでもないのに、そのたった一言が私の身体中を駆け巡って、、、。

東雲さんの熱に眩暈がする。

「こんな、はずじゃ、、、なかったのに、、」

信念を貫いて、仕事に邁進するつもりが。



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