もう、限界だから。〜両片想いの溺愛同盟〜
「け、健斗……ここ外」
「知ってる。一瞬だけだから」
一瞬だけって、店の前だからいつ人が来たり出てくるかもわからないのに。
それでも抵抗しないのは、抱きしめられて嬉しいから。
「はい、終わり。
気をつけて帰れよ」
「う、うん……わかっ……」
確実に油断していた。
健斗の言葉に対し、顔を上げて『わかった』と答えようとしたら。
言い終える前に、唇を優しく塞がれてしまった。
一瞬の、触れるだけのキス。
「……っ、健斗何して…」
「誰も見てねぇよ。じゃあな」
私の反応に満足したらしい健斗は、今度こそ私から離れて店の中へと入っていった。