もう、限界だから。〜両片想いの溺愛同盟〜
思わず一歩、後ずさる。
「……そんなこと言って、俺を怒らせたい?」
「は?」
「俺を怒らせるのがそんなに楽しい?」
また、健斗が迫ってくるから、私も後ろに後ずさるけれど。
あっという間に、教室の壁まで追い詰められてしまった。
「……ふっ、かわいい。
震えてる」
いつもの健斗じゃなくて、怖いと思っていたら健斗にそう指摘され。
初めて自分が震えていることに気がついた。
でも、健斗は今……かわいいって言った。
私の反応を見て楽しんでいるんだ。