もう、限界だから。〜両片想いの溺愛同盟〜
私だけが恥ずかしくなって、顔が熱くなってしまう。
「……ちっ、もういい」
「ふたりとも、隠れて付き合ってたんだな」
それで本当だと捉えたらしいふたりのうちのひとりが舌打ちをし、ようやく引き下がってくれた。
「……バカ唯香」
ふたりの先輩が去るなり、健斗は私から離れてバカと言ってきた。
バカと言われたことよりも、健斗に手を離されて距離が遠くなってしまうことのほうが寂しかった。
「ご、ごめん」
わかっている。
私を助けるために、恋人に見えるよう、こうしてくれたことを。
さっきから何度もそう思っているのに。
少しでも期待心を抱いてしまう、そんな自分が嫌になる。