もう、限界だから。〜両片想いの溺愛同盟〜
「その時も先輩、騒がれてましたよ。
かっこいいって。
私から見ても本当にかっこよかったです」
自分で言っときながら、かっこいいと連呼したことに対して恥ずかしくなり。
思わず先輩から目を背ける。
「き、気持ち悪いですよね……すいません、いきなりかっこいいだなんて」
「気持ち悪いとか思わないよ。
でも恥ずかしいかな」
パッと顔を上げてみれば、少し頬を赤く染めた先輩に目をそらされた。
もしかして、照れている?
てっきり言われ慣れているから、そういうの平気そうだと思っていた。
偏見は良くないな、と思いながら、それからも先輩と駅に着くまでいくつか話をして。