リアル人生ゲーム(裏)
【好きな人と付き合う】
未知瑠は、この目を踏んだ。
それは、亮平のことだったんだ。
ずっと、亮平のことが好きだったんだ。
「__ひどい」
私は拳を握り締める。
私に隠れて付き合って、2人で笑っていたに違いない。
私は彰に抱き締められても、ちゃんと拒絶したというのに、その裏で2人はキスをしていた。
「ひどい」
「光莉、悪いのは俺なんだ」
亮平が、未知瑠を庇(かば)うように前に出る。
「そんなの、ゲームの力で付き合っただけじゃない。無理やり、付き合ってるだけじゃない!」
「違うんだ」
「違う?なにが__?」
「前から、未知瑠のことが気になってたんだ」
「うそ」
「うそじゃない。ずっと前から__」
「うそ!」
聞きたくなかった。
未知瑠のほうが好きだなんて、絶対に聞きたくない。
認めたくない。
だから私も、言ってやったんだ。
「未知瑠は、人のものを平気で盗むよ?」
「えっ?」と眉をひそめる、泥棒猫。
「みんなの宝くじ、盗んだじゃない!」
「宝くじ?なんのこと?」
「こないだ泊まりに来た時に、私の部屋から盗んだくせに!独り占めしようとしたんでしょ?人の彼氏も横取りするくらいだし」
「私そんなことしてない」
「うそばっかり!」