思いは海の底に沈む【完】
父さんをバイクに乗せて向かった所は俺の住んでいた家




緑川さんにはアポを取ってある





インターホンを鳴らすと緑川さんはすかさず出てきた



「湊ぉ!!もう、朝からスタンバっていたのよ!!髪伸びたわね~!」

『ごめんね。美代子さんと会ってたから。紹介するね、父さん』

「…どうも」

「はぁ!?見捨てた父親までたらしこんだの!?湊って本当人たらしよね!」

『うん。父さん猫大丈夫なら上がって。ちょっと待っててね』



部屋に入ってキャッシュカードを取り出す




『じゃあ、父さん帰ろうか』

「…お。お邪魔しました」




父さんは怯えながら足早に外に出た
緑川さんのこと、脅しすぎちゃったかな…。
若い男が好きなんだけどな…。ま、いっか。言わなくて



「湊、だんを置いてく気!?いつ帰るのよ」

『うーん?多分近々?』

「何多分って」

『じゃあね~!』
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