思いは海の底に沈む【完】
バイクに乗って帰る
帰るともうすっかり暗くなっていた




父さんに希望の額を渡した






約束どおり俺はお役御免となった





『じゃあ、住まわせてくれてありがとう』

「お前、帰るのか」

『ん?寂しくなった?』

「や。そんなことないだろ!」

『寂しくなったら連絡ちょうだい。あと、美代子さんに会いに行ってあげてよ。元カノでしょ?』

「あ、あぁ…」



ガサ…
足音が聞こえて振り向く


チンピラは借金返したから追ってくることはないし誰だろう?




「湊。あなた、長いですよ。精算するまで何日かかってるんですか?」

『え!?柊さん?何で!?』

「あなたの気が済むタイミングを待っていました」



って、仕事しながらだよね?
やっぱりこの人、人じゃない…。
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