思いは海の底に沈む【完】

柊さんは無理矢理父さんの家に上がり込んで勝手にお茶を淹れた




『美味しい！柊さんの淹れるお茶が一番美味しいよ』

「これからは毎日飲めますよ。さて、お父さん」

「は、はい？」

「娘さんを私にください」

『！？』
「は！？こんな怖い女にも恋人いるのか…」

『ちょっと待ってよ！俺達まだ付き合ってすらいないんだよ？』

「まだってことは既に両想い。結婚は秒読みです」

『…それはどうかな？』

「…いや、湊がいいならいいけど…幸せにしてくれるんでしょ？ならいんじゃね？」

『お父さん…。仮にも俺娘だよ！？そんな適当にしないでよ！ここは、娘はお前に渡さん！でしょ？』

「ドラマの出すぎじゃね？」



確かに、ドラマで何回かやったけど。言われる役で




「では、許可もいただけたので湊を連れて帰ります」

『え！？ちょっと！？』





柊さんに手を引かれて外に出た