狼を甘くするためのレシピ〜*
 腹立ち紛れにモクモクと食べ始めると、

「もしかして、お前って」とケイが言う。

 魚の煮付けをつついていた蘭々の手がとまる。

 お、ようやく私の変化に気づいたのかしら? と思いながら、期待をこめてケイに視線を移した。

「ん?なに?」と、軽く微笑んでもみた。

「バイか?」

「え? ばい?」

「性的マイノリティだよ。あ、俺は別に偏見はないぞ」


「は?!」

 ――バカなのか? おい。そうじゃないだろ。

「ノーマルです」
ムッとしてそう答えた。

「そっか、いやーほら、そんな格好しているからさ」

「いーでしょ、別に。好きなのこういう格好が」
 ――ほっとけ!

「ふぅーん」
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