狼を甘くするためのレシピ〜*
「何よ、女の子らしい女の子が好きって訳? それ、それもなによ、女の子へのプレゼント?」
 顎で紙袋を示し、腹いせついでに聞いてみた。

「あ、これは母親へのプレゼント。もうすぐ誕生日だからさ」

 ――嘘だ。
 私は知っているんだぞ。
 君は二十代後半の女性へのプレゼントと言っていたわよね。
 その歳の母親がいるっていうのか?! お前には? アッ??

 心の中で殴り倒しながら、「へえーずいぶん親孝行だこと」と気のない返事をした。

 ――ばかばかしい。

 私はここで、なにをやっているんだろう。

 自分へのプレゼントではないかとウキウキして、こんなところまで付いてきた愚かさに悲しくなる。

 情けなくて、ため息が出た。
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