狼を甘くするためのレシピ〜*
 カフェに入って見渡すと、ケイが立ち上がって手を上げているのが見えた。

 軽く手を上げて答える蘭々の元に、ケイが歩いてくる。

「会計を済ませてくる。ちょっと待ってて」

「わかった。通りで待ってるわ」

 ほとんど待つこともなく、ケイは来た。

「ごめんなさい。随分待たせちゃったわね」

「いや、待ってる間、友達と一緒だったんだ」

 ――え?

 ケイは続ける。

「その友達に一緒に飲まないかって誘われたんだけど、同席するのは嫌か?」

「友達? 男の人?」

「ああ、男ふたりと、その男の彼女も一緒。店に行けば他にも来てるかも」
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