狼を甘くするためのレシピ〜*
「どこか決めてあるの?」

「まぁな。居酒屋しか知らないと思ったら大間違いだぞ」

「へえー、それは楽しみ」

 ケイが蘭々を連れて行った店は高層ビルにあるレストランバー。
 言わずと知れた高級店だった。

 更に驚いたことに通されたのは夜景を見渡せる窓際の席。

「予約していたとはびっくりよ。私が来なかったらどうするつもりだったの?」

 ――他の女の子を誘うとか?
 あ、それとも誰かと来る予定だったのに断られたとか?

 そう思わずにいられない。

 なにしろこの席を確保するには、相当前から予約を入れなければいけないはずなのだから。

「これでも顔が広いんだぜ。無理やり入れてもらったのさ。ちょうど空きが出たらしい」

「この店のオーナーとかが知り合いなの?」

「まぁな、仕事関係で」
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