狼を甘くするためのレシピ〜*
「ねぇ、最近どうなの? ボーイフレンドもなし?」
 まずは衣夢の話を聞いてみた。

「ないわよ。ただいま癒しの海に浸かっている気分よ。しばらく男はいいわ」

 衣夢には、ここしばらく恋人がいないし、次の恋を探す気持ちもない。
 彼女は最近終わった恋の疲れからまだ立ち直っていなかった。

「私のことはいいの。今日は蘭々の話よ。それでどうなってるの? あの軽トラの彼とは」

「ん? ……うん」

 今夜はその話をゆっくり聞いてもらおうと思って会いに来た。

 包み隠さず言うつもりではいるが、いざとなると、どこから話をしていいかわからない。

「衣夢、私、やっぱりダメンズウォーカーみたい。軽トラには他に女がいた」

「ちょっと待って。それじゃ、わからないじゃない。最初から説明してよ。あのホテルで見かけた後から順を追って」

「そうね。わかった、ちゃんと説明する」
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