狼を甘くするためのレシピ〜*
「多分、誰かがあのカフェにいたのね。私が社長からネックレスをもらったことを見たんだわ」

「『私という女がいながら、あの女はなに?!』、ってことですか」

 うんうん、と月子は頷く。

「それを氷室さんがあんな風に怒るっていうことは、その彼女は氷室さんの身近な人ってことなんですかね」

「そこよ。氷室さんには一人っ子だから、妹ってことじゃないし。そこまで怒るのは変じゃない? ネックレスよ。たかがネックレス。キスしていたわけでもないのに、大げさじゃない? でも、この話、例のゲーム展開で使えそう。ネックレスだから、迷う。決定的じゃない分不安が募る。どう?」

 クスクスと森が笑う。

「社長がうんって言いますかね」

「冗談じゃないわ、私は全く関係ないのに疑われて巻き込まれているんだもの。あとでしっかり話を聞かなくちゃ」
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