狼を甘くするためのレシピ〜*
 月子と森がそんな話で盛り上がっている時、カランカランとドアベルが鳴り、ふたりの女性客が入ってきた。

 月子が森に顔を向けると、入り口も視界に入る。
 なんの気なしに入ってきた彼女たちに目を向けた。

 ひとりはスラリと背の高い中性的な服装をしているショートヘアの女性。嫌味なほど足が長い。
 体の線は隠れているがスタイル満点だ。

 彼女は目にかぶるほど前髪を下ろし、薄く色のついたメガネをしているので顔ははっきりわからない。
 でも、通った鼻筋とすっきりとした口元に顎のラインからみて、相当な美人だと月子は思った。

 もう一人は、女性らしい服装をしていて顔は隠しておらず、明らかに結構な美人である。

 ――モデルさんかな?

 なんとなくそう思ったがそれ以上の興味もなく、視線を戻した。
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