狼を甘くするためのレシピ〜*
知りたいのに、はっきりさせることが怖くて仕方がないという不安な気持ちが、手に取るようにわかる。
――恋をすると、心を奪われたようで、どうにも出来ないんですよね。蘭々さん。
相手の心の中なんて、見えないんだもの。
信じるしかないんだもの……。
そう思いながら、また涙を流した。
あまりに泣いてので、結局恋人である上司でもある須王燎には隠し切れなかった。
『どうした? そんなに泣くなんてただ事じゃないだろう?』
そう心配されて誤魔化しきれず、差し障りのない程度に告白することになったが、蘭々さんがミナモトケイという人に傷つけれたというそれだけで押し通した。
怒りは収まらず、『燎さんのお友達は酷い人だわ。私は許せない』と恋人までもなじる勢いで責めた。
世の中の男が全部許せないほどに紗空は怒っていたし、混乱していた。
そして今日。
田舎の叔母の家にいるという蘭々と連絡をとり合い、戻ってきた今夜、早速会う約束をしたのである。
気になっているバーがあると誘ったのは自分だが、もしかする執念がそうさせたのかもしれないと思う。
なにしろ、ミナモトケイと一緒にいた女性が、この店にいたのだから。
――恋をすると、心を奪われたようで、どうにも出来ないんですよね。蘭々さん。
相手の心の中なんて、見えないんだもの。
信じるしかないんだもの……。
そう思いながら、また涙を流した。
あまりに泣いてので、結局恋人である上司でもある須王燎には隠し切れなかった。
『どうした? そんなに泣くなんてただ事じゃないだろう?』
そう心配されて誤魔化しきれず、差し障りのない程度に告白することになったが、蘭々さんがミナモトケイという人に傷つけれたというそれだけで押し通した。
怒りは収まらず、『燎さんのお友達は酷い人だわ。私は許せない』と恋人までもなじる勢いで責めた。
世の中の男が全部許せないほどに紗空は怒っていたし、混乱していた。
そして今日。
田舎の叔母の家にいるという蘭々と連絡をとり合い、戻ってきた今夜、早速会う約束をしたのである。
気になっているバーがあると誘ったのは自分だが、もしかする執念がそうさせたのかもしれないと思う。
なにしろ、ミナモトケイと一緒にいた女性が、この店にいたのだから。