狼を甘くするためのレシピ〜*
「そこで店員を捕まえてバッテリーを交換したいって言うんだ。そうすれば、この車に合うバッテリーを見繕ってくれるから、そのまま交換してもらうといい」
「はい。わかりました!」
「それから、バッテリー以外は、何を勧められても自分の車じゃないからって断るんだぞ」
「え?」
言っている意味がわからない。
「あの……、どうして、この車が私の車じゃないと、わかったのですか?」
おずおずとそう聞く彼女の頭の上に、はてなマークが並んでいることに気づいたのだろう。
「じゃあ、『あー、お客さん、オイルも交換したほうがいいですよ。それからフィルターも真っ黒だし。どうします? 交換しときます?』って言われたらどうする?」
男は途中声色を変えて、店員になりきり聞いてくる。
「え? えっと、よろしくお願いしますって言います」
「だよな。でも、本当にいま緊急に交換する必要なものじゃない部品も含まれてる。なにも言いなりに色々買うこともないだろう? そこでだ、自分の車じゃないと言えば、あんたでも断れる」
「はい。わかりました!」
「それから、バッテリー以外は、何を勧められても自分の車じゃないからって断るんだぞ」
「え?」
言っている意味がわからない。
「あの……、どうして、この車が私の車じゃないと、わかったのですか?」
おずおずとそう聞く彼女の頭の上に、はてなマークが並んでいることに気づいたのだろう。
「じゃあ、『あー、お客さん、オイルも交換したほうがいいですよ。それからフィルターも真っ黒だし。どうします? 交換しときます?』って言われたらどうする?」
男は途中声色を変えて、店員になりきり聞いてくる。
「え? えっと、よろしくお願いしますって言います」
「だよな。でも、本当にいま緊急に交換する必要なものじゃない部品も含まれてる。なにも言いなりに色々買うこともないだろう? そこでだ、自分の車じゃないと言えば、あんたでも断れる」