大嫌いの裏側で恋をする
『うざい』
が、突き刺さる。
自分でも思ってたから、その通り過ぎて、俯く。
いや、でも待って。
ここで、俯いて黙るのって、そもそも私なのか?
頭の端っこに、いつかの高瀬さんの声。
『そうなりゃ、そもそもお前じゃない気もするけどな』って、あれは。
彼の目に映る『相棒』だと言ってくれた『私』は。
こんなだったか?
「そんな相手なら〜、例えば俊平くんがアンタを好きでも好きじゃなくても」
自信に満ちた、瞳が私を嘲笑うようにして。
「100億%、あたしが貰っちゃうから、俊平くん」
緑茶を、こくっと一口飲んで言い放って、立ち上がり。
会議室を後にした間宮香織。
……なんという捨てゼリフ。
後ろ姿、ゆらゆら揺れる綺麗な髪を見つめて。