大嫌いの裏側で恋をする

「それ、解決させましたし、秋田さんとは俺が話しましたけど」
「おう、んなもん秋田くんから聞いとるわ」
「じゃあなんですか」

すかさずフォローしてくれた高瀬さんの方を、下げてた頭を戻してチラリと見る。

課長はこの通り豪快だし、
いい人なんだけど。
態度とガタイの大きさから怖がられることも多い。
……けど。

(高瀬さんは課長と仲良しだよね)

会話だけ聞いてると冷戦中な気もするが、
いつもこんな感じで。
うるさい課長を冷たくあしらう高瀬さん、っ図で。
楽しそうにしてる。
主に、課長が、だけど。

私が4月に一課にきて、まだ半年弱。
異動前の挨拶がてらの訪問時。
多忙な高瀬さんの担当を誰にするか。
くじ引きしたのが、まだ記憶に新しい。

「前任から石川に引き継いだ時にも、色々秋田くんとこには迷惑かけただろうが! だからお前ら親睦をだな、深めて来い!!!」
「……アンタはいちいち声がデカイんだよ」
「普通だ!」
「ったく、今更何を深めるって?」
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