大嫌いの裏側で恋をする
高瀬さんを責めるような口調に、
私のちょっとだけお酒で温まってた身体が冷たくなる。
あの件って、あの件だよ。
今日のこの場が、ある原因。
私の、納期ミス。
「す、すみません……! あれは、本当に私が全部悪くて」
「そうだよ、だから高瀬くんが俺のご機嫌を取ってくれるんだよな? 今日は」
「……そーっすね、わかりました。 けど秋田さん、アンタそこから一歩も動かず飲んでて下さいよ」
私に答えたようで、けれど通り越して高瀬さんを見た秋田さんに。
わかりやすく苛立った声で高瀬さんが返した。
「はいはい」って笑う秋田さんは、そんな高瀬さんの様子を見て心底楽しんでるようで。
……この2人。
仲良いと思ってたけど、案外そうでもないの?
だとしたら、高瀬さんには重ね重ね迷惑ばかりかけてるな。
と、私の心は更に冷えてくのだった。