大嫌いの裏側で恋をする




***



……ねえ、神様でもいい。

いないってゆうなら、何か、どっかのその辺の人でもいいから。
教えてほしい。

起きたらホテルで、
片思い中の相手と2人きりだった場合。
どんな第一声が普通なの!?


「よお、起きたかよ」
「……あ、うん、起きました??」
「こっちが聞いてる」

スーツのジャケットを脱いで、ネクタイも外されて。
気怠そうな声で、言う。

高瀬さんだ。
……高瀬さんがいる。
私は無言のままに今いる場所を、ぐるりと無言で見渡した。

まず、私は今広々としたベッドの上に座ってる。
ううん、正確には寝ていたのを起き上がった。
そして右横に、大きなテレビ。
左横に高瀬さんが座ってるソファーと。
ガラスのテーブル。
壁は、ブルーのラメっぽいクロスをアクセントにメインはアイボリー。
部屋の中は、オレンジっぽいというか。
あの、ほら。
夜寝るときにつけるような、ライトの色。
あ、ベッドの正面には大きな鏡まである。

……嘘でしょ、やめて。
何をどう考えても。

「え? ホテル?? な、なな、なんで!?」
「デカい声出すなよ、頭いてぇから」
「た、たか、高瀬さん、なん、何で!?」

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