大嫌いの裏側で恋をする
この間って、つまり高瀬さんが迎えにきてくれた車の中で私が大泣きした日のことで。
その日は気を利かせてくれたのか、近くの駅まで送ってくれたわけだけど……。
家の場所の詳細を聞かないのも、まあ。
実は、ちょっと寂しく思った。
……のを、覚えてる。
ああ、この後どうこう、とか。
そんな下心が高瀬さんには微塵もないんだなぁって。なんてね。
そこまで考えて、私は唇をキツく噛んで全身に力を込める。
ううん、違う。
それについては仕方ないんだ。
恋も仕事も今からだって、その時に思い立ったばかりじゃないか。
すぐ弱気になるの、ほんと嫌だ。
片想いって、何気にテンションの振り幅が大きいんだもん。
(てか、それより、問題は)
この短期間で泣きすぎでしょ、私!
人に泣き顔晒すなんて大嫌いな私が。
どうにも、よろしくないなぁ。
人に、何より、好きな人には。
自分のいいところを、たくさんたくさん見てほしいじゃない。