大嫌いの裏側で恋をする

「頭上げろ、気持ち悪りぃから。そんなことより」
「ん? また気持ち悪いって言いましたね!?」

土下座というか、ベッドに這いつくばる勢いで頭を下げてた私は高瀬さんの一声でガバッと起き上がる。

すると、ソファーから立ち上がった高瀬さんと目が合う。
ドキッとしてる間に、こっちに向かって、きて。
私の前に立った。

……まてしても睨まれている。
見下ろして、激しく、睨まれている。

「え、えっと……あの」
「お前、秋田さんに何されてた?」
「秋田さん? 何って、特に何も……脚とか、あとちょっと、アレコレ触れたかなぁくらい」

あえて、あはは。と、軽く笑う。
この場の空気を何とかしたい。
しかし、そんな私の努力虚しく……

響いたのは、溜めに溜めたであろう、深いため息だ。

「何してんだか、あのおっさん」
「おっさん……、秋田さん何歳なんです?」
「別に知らなくていいだろ、つーかな、お前明らかにモーションかけてきてる相手にノリ良くしてんなよ」

しかも酒入ってる男相手に。って、
付け加えて。
高瀬さんの低く小さかった声が、
いつものテンションを取り戻し怒ってくる。

「いや別に狙われてませんけど、秋田さんいつもあんな感じなんで」
「……あー、知ってたけど、お前やっぱバカか? 」

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