大嫌いの裏側で恋をする

***

そして、あっという間の昼休み。
ほんとなら吉川さんに死ぬほど愚痴りたいとこなんだけど。
来週末まで午前中は本社に出勤してしまってるから、お昼は外で済ませてきてしまう。
そんなわけで、ひとりでお弁当をつついてると。
ドサっと、大袈裟に音を立てて隣にカバンが置かれた。

「石川さ〜ん、ぼっちなら隣、いいですかぁ?
「……間宮さんこそ、ぼっちなら、隣座ってくれてもいいよ」

お互いに、グッと何かを飲み込むように押し黙る。
やがて、間宮香織は隣に座り。
コンビニの袋からガサガサとお昼ご飯を出してきたのだけど。

「それだけ!?」

カロリーゼロのゼリーとペットボトルの緑茶を眺めながら思わず叫んでしまう。

「そぉだよ〜、石川さん知らないんですか〜?」
「何が?」
「俊平くんは巨乳も好きなんですけど〜」
「ぶっ!!」

突然の間宮香織の発言に私はお茶を吹き出しそうになる。

「それでいて細い女が好きみたいなんですよねぇ」
「んなの豊胸くらいしか無理でしょ!」
「あたし自前だし!!」

思わず間宮香織の胸元を見る。
確かに、うん、知ってたけど大きい……のに。
細い。 華奢だ。

私は己が食べている唐揚げ丼に視線を落として、お腹のあたりをつまんでみる。
プニプニしてるし、視界を遮られない具合の胸しかない。

なんということだ……。
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