INFATUATOシンドローム 2



「まぁいいわ。とりあえずその子離してあげなさいよ。いい加減苦しいんじゃない?」


はい、またまたおっしゃる通りです。女性が声をかけて舌打ちした辺りから何故か抱きしめる力が強まったんですよ。

ちょうど今、意識手放そうとしてたところです


理緒「あ?……わわっ!ハムスターちゃん!ゴメンね!」


私の顔が今にも死にそうだったことに気づいた胡桃先輩はすぐに離してくれた


璃夢「……あ、ありがとうございます…」


すぅ…はぁ…胡桃先輩の匂いも良かったけど、やっぱり自然の匂いが一番いいし、何より呼吸ができることは幸せです


「で?その子は新しい彼女?」


か、彼女!?待ってください綺麗な女性!私女の子だけど男子校の制服着てるよ!?

なんでみんな最初に制服見てくれないの!?


理緒「彼女じゃない。」


うんうん、確かに私は彼女じゃないよ?胡桃先輩にとったら、そこを否定するのが一番大事だと思う。

でも私は、性別が違うことを抗議したい!


「そうなの?珍しいこともあるものね。彼女でもないのに抱きつくんだ」


理緒「だったら何?」


やっぱり胡桃先輩は抱きつき癖があると思うんだよね、私。

二人の会話に心の中で混ざるの意外と楽しいよね。今度、翼と雪くんが会話してる時にもやってみよーっと!


理緒「…はぁ…用がないなら消えてくんない?」


凄い嫌そうな顔して言う。

っていうか、今更なんですけどね?この綺麗な女性は誰?

その疑問は、直ぐに消えた


「用がないと話しかけちゃいけないわけ?姉弟なのに?」


キョウダイ…?


璃夢「えぇえ!!?胡桃先輩のお姉さん!?」


「アラ、やっと声が聞けたわ!可愛らしい声してるのね」


え、え?胡桃先輩ってキョウダイいたんだ!一人っ子だと思ってた…


< 131 / 577 >

この作品をシェア

pagetop