INFATUATOシンドローム 2




パシッ!

翼「なっ、あっぶねーな!いきなりなんだよ!」


手を受け止められ、声が聞こえた。私の口を塞いできたのは翼だったようだ

な、なんだ……翼か…よかった…。

私は拳を握る力を弱め、小さくホッと息を着いた。


理緒「ハムスターちゃん、どうかしたの?」


璃夢「い、いえ。ちょっとビックリしちゃって…」


咄嗟に誤魔化そうとしたけど、胡桃先輩だけじゃなく、翼も心配そうな顔で私を見ていた

………私、最近みんなに心配しかかけてない気がする…。大丈夫なのに…。


翼「………もしかして……お前が連れ去られそうになったのか…?」


理緒「連れ、去られそう?」


やっぱり誤魔化しきれず、連れ去られそうになったのが私だと思われてしまった。


璃夢「ち、違う!それは妹で!」


そう、私じゃない。妹のリンが狙われてるんだ。だから璃夢は関係ないんだ。

璃夢が狙われる心配はないんだから…怖いなんて不安になる必要なんてないのに。


雪「あの怯え方は普通じゃない」


翼の後ろにいた雪くんがそんなことを言った

そ、そんなにおかしかったかな…?


璃夢「い、妹が連れ去られそうになったって聞いて、昔連れ去られそうになったの思い出した、だけで…」


翼「………なるほどな。そりゃ怖くもなるか…」


『いきなり口塞いで悪かったな』と言って翼は私の頭を優しく撫でた



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