冷徹騎士団長の淑女教育
クレアがアイヴァンに拾われ、ユーリス王国にある彼の別宅で暮らすようになってから二週間が過ぎた。

クレアの毎日は、日に日に勉強三昧になっていた。アイヴァンは帰る前にいつもどっさり宿題を置いていくので、クレアは日中それを終わらせるのに大忙しだった。

一日中机にかじりつくことが、こんなにもしんどいとは思わなかった。窓の外には青空が広がり、うららかな陽気の気配を感じるのに、アイヴァンは外に出ることすら許してくれなかった。

以前の邸ですら、市場におつかいに行ったり、庭にいる鶏の世話をしに行ったり、日に何度か外に出ることを許されたのに。

クレアの不満は次第に膨らんでいった。



レイチェルは厳しさも愛情のうちだと言うが、子供のクレアには彼女の言い分がよくわからなかった。

好きなら優しく、嫌いなら冷たく接する。

人間とは、そういうものではないだろうか?

だからレイチェルが何と言おうと、クレアはアイヴァンが自分を嫌っていると思っている。

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