約束~悲しみの先にある景色~
「味は、抹茶味、チョコレート味、苺味等幅広く取り扱っております。同じ味のものが箱の中に2個ずつ入っているので、ご家族の方も楽しんで食べれるのではないかと」


その値段は800円程で、私にも買えるものだった。


「これ、良いですね…。買います」


私は即決した後、


「これも欲しいです!」


袋に1つだけ入っている抹茶味のマカロンも買うことを決めた。


もちろん、それは私の分だ。


「かしこまりました」


その店員さんは愛想良く微笑むと、すぐに商品を持ってレジの方へ入って行ってしまった。



ふとテーブルの方を見ると、此処の店員さんだと思われるあの男の人は、


「……これセキュリティーって呼ばねぇよ、俺を舐めんな…」


と、謎の台詞を呟きながら物凄いスピードでキーボードに手を滑らせていた。


その近くでは、


「…マジでふざけんな、ピンク色のタピオカ扱ってないって何事?訴えるよこのサイト」


頭をがしがしと掻きながら、メッシュの入ったあの男の人がパソコンに向かって怒っていた。



「お待たせ致しました。こちらがお品物になります……」


会計を済ませた後、私は丁寧にお礼を言ってそのお店を後にした。
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