約束~悲しみの先にある景色~
彼女は、正直俺にとって謎な所が多い。
人見知りなのかな、なんて思っていたけれど、話してみると優しくて可愛くて、義理の妹だけれど元からの家族の様に接する事が出来ていると思う。
けれど、肩を触っただけで泣きじゃくったり、何故か寝なかったり、今はもう気にならなくなったけれど、最初は俺の目を見て話してくれなかった。
だから、いつかその理由について聞いてみたいな、なんて思ってみたり。
と、回想をしながら彼女の手を握っていた俺は、いつの間にか彼女が何の言葉も発さなくなった事に気づき。
(そろそろ寝ようかなー)
目を擦りながら立ち上がり、今度こそ瀬奈ちゃんの部屋を出ようとして。
「…行かないでっ…!」
また、彼女の声に引き止められた。
「えっ…?」
流石に眠気が襲って来ていた俺は、欠伸を手で隠すこと無く首だけを後ろに向けた。
「行っちゃ…駄目……独りにしないでっ…!」
瀬奈ちゃんは、俺が握っていた右手を空中に伸ばし、何度も何度も何かを掴もうと空気を掴んでいた。
きっと、その手が掴みたいのは。
「待ってそれ、俺に向かって…?」
俺の手だ。
「…何で…独り……っ、行かない、で……」
その台詞が、無性にpromiseのメンバーの、ネグレクトを受けていたマンネの声と重なって。
「……!」
人見知りなのかな、なんて思っていたけれど、話してみると優しくて可愛くて、義理の妹だけれど元からの家族の様に接する事が出来ていると思う。
けれど、肩を触っただけで泣きじゃくったり、何故か寝なかったり、今はもう気にならなくなったけれど、最初は俺の目を見て話してくれなかった。
だから、いつかその理由について聞いてみたいな、なんて思ってみたり。
と、回想をしながら彼女の手を握っていた俺は、いつの間にか彼女が何の言葉も発さなくなった事に気づき。
(そろそろ寝ようかなー)
目を擦りながら立ち上がり、今度こそ瀬奈ちゃんの部屋を出ようとして。
「…行かないでっ…!」
また、彼女の声に引き止められた。
「えっ…?」
流石に眠気が襲って来ていた俺は、欠伸を手で隠すこと無く首だけを後ろに向けた。
「行っちゃ…駄目……独りにしないでっ…!」
瀬奈ちゃんは、俺が握っていた右手を空中に伸ばし、何度も何度も何かを掴もうと空気を掴んでいた。
きっと、その手が掴みたいのは。
「待ってそれ、俺に向かって…?」
俺の手だ。
「…何で…独り……っ、行かない、で……」
その台詞が、無性にpromiseのメンバーの、ネグレクトを受けていたマンネの声と重なって。
「……!」