約束~悲しみの先にある景色~
そして、特に話す内容もない私達の間には、何とも言えない空気が流れていて。
私はストーブの目の前の床に座って暖をとり、楽人さんはベッドに座ったままスマホを弄っている。
「あ、瀬奈ちゃん。そういえばマカロンをトユンから1つ貰って食べたよー。美味しかった、ありがとね」
不意に、楽人さんが私に話し掛けてきた。
「あ、バレンタインの…!いえいえ、喜んで貰えて良かったです」
私は笑顔を作って、手を顔の前で軽くひらひらと振った。
「あれ何処で買ったの?今度買いに行きたいんだけど」
「えっと、新南山駅の『ママの手料理』ってお店で…………」
そっかあ、と頷いている彼は、何となく何かの話題を言いたそうで、その話題を切り出すタイミングを見計らっている気がした。
そして、私達が世間話を少しした後。
「あのさ…、トユンから聞いたんだけど、2人は血が繋がってないんだよね?」
恐る恐る、といった風に、彼はきちんと身体をこちらに向けながら確認してきた。
「はい」
私が頷くと、
「そうだよね…。あのさ、これからトユンが何かを相談してきたり打ち明けたりしてきたら、その相談に乗ってあげて、トユンを義兄としてちゃんと受け入れてあげて欲しいんだ。…んー何て言うか……、トユンもトユンなりに頑張ってるから、瀬奈ちゃんもトユンを信じてあげて、頼ってみて欲しい」
私はストーブの目の前の床に座って暖をとり、楽人さんはベッドに座ったままスマホを弄っている。
「あ、瀬奈ちゃん。そういえばマカロンをトユンから1つ貰って食べたよー。美味しかった、ありがとね」
不意に、楽人さんが私に話し掛けてきた。
「あ、バレンタインの…!いえいえ、喜んで貰えて良かったです」
私は笑顔を作って、手を顔の前で軽くひらひらと振った。
「あれ何処で買ったの?今度買いに行きたいんだけど」
「えっと、新南山駅の『ママの手料理』ってお店で…………」
そっかあ、と頷いている彼は、何となく何かの話題を言いたそうで、その話題を切り出すタイミングを見計らっている気がした。
そして、私達が世間話を少しした後。
「あのさ…、トユンから聞いたんだけど、2人は血が繋がってないんだよね?」
恐る恐る、といった風に、彼はきちんと身体をこちらに向けながら確認してきた。
「はい」
私が頷くと、
「そうだよね…。あのさ、これからトユンが何かを相談してきたり打ち明けたりしてきたら、その相談に乗ってあげて、トユンを義兄としてちゃんと受け入れてあげて欲しいんだ。…んー何て言うか……、トユンもトユンなりに頑張ってるから、瀬奈ちゃんもトユンを信じてあげて、頼ってみて欲しい」