殺戮合宿〜モンスター〜
祐里の目は薄く開いていて、意識もある。


それを確認してホッと息を吐きだした。


まだ死んでない!


「早く救急車を――!」


そう言って、気が付いた。


そうだ。


ここには誰も入ってくることができないのだ。


ここから出て行くこともできない。


「俊和……」


祐里が白い唇を必死で動かし、俊和の頬に触れた。


俊和はそっと祐里の上半身を抱きかかえて耳を寄せた。


そうしないと、もう祐里の声は聞こえてこないのだ。

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