もののけ会社と甘いキス。
「兄貴!?」
「えっ?涼お兄ちゃん?」
助けてくれたのは、
月ノ宮 涼《つきのみや りょう》
司の4つ上のお兄さんで
月ノ宮神社の次期跡継ぎだ。
「司に先に行かせて正解だったな。
早く車に乗って」
「は、はい。」
私は、慌てて車に乗り込んだ。
乗ると車を走らせた。
「何なんだ……アイツら。
カラス天狗……厄介な奴を部下にしやがって」
司は、ブツブツと文句を言っていた。
私もまだドキドキしていた。
凄く怖かった。
殺されるかと思ったし……。
まさか自分の身に
こんなことが起きるなんて……。
「取り合えず無事で良かった。
カラス天狗一族は、妖怪の中でも最強のクラスの
幹部だからな。
あれは、その中でも下だからいいが
本気で相手をしたらただでは済まなかったぞ」
涼お兄ちゃんは、ため息混じりに
運転しながら説明してくれた。