もののけ会社と甘いキス。
「あら、いいのよ。
良かったわ。もしかしたらと思って
あなたの部署に寄って正解だったみたいね」
山里さんは、フフッと笑った。
あ、そうだ!
山里さんなら……。
人間の夫を愛した過去があるこの人なら
私の気持ちを理解をしてくれるかも知れない。
「あの山里さん。ご相談したいことがあるのですが……」
「あら、私のこと雪江でいいわよ。
私も親しみを込めて響ちゃんと呼ぶから。
相談って、もしかして
月ノ宮一族の能力のことかしら?」
えっ?
何で、それを知っているの!?
「話なら社長から全部聞いているわ。
力がバレたら大変なことになるから
さりげなくサポートをしてやってくれって。
大丈夫よ。あなたは、私が守るわ」
社長が!?
まさかの言葉に驚かされた。