かりそめ婚!?~俺様御曹司の溺愛が止まりません
しばらくすると颯志くんが帰ってきた。「待たせて悪かった」そう謝って私の隣に座り直す。

グラスにほんの少しだけ残っていたハネムーンを飲み干し、「拓真――」次の一杯を注文しようとしたとき、すかさず拓真さんが新しいお酒を颯志くんの前に置いた。

「これは……」

「シェリー酒です。お連れ様からですよ」

拓真さんの言葉に、颯志くんはぎょっと目を剥いて私を見る。

「……お前、意味わかってるのか?」

「え?」

ポカンとした私に、拓真さんはクスクスと口元を隠して上品に笑った。

「瑠莉さんは、颯志さんの女癖の悪さを心配なさってますよ」

「だからってなぁ……」

颯志くんはバツの悪そうな顔で頭をかく。
< 166 / 218 >

この作品をシェア

pagetop