かりそめ婚!?~俺様御曹司の溺愛が止まりません
彼の考えは、どうやら私とは完全に真逆だったみたいだ。

私は、『特別』から脱することばかり考えていた。

これまで彼が遊んできた女性たちと同じように、抱いてもらうことこそ、女性として認めてもらえた証なのだと思っていた。

彼が私との関係をそこまで大事に考えてくれていたなんて、全然気づかなかったから。

「お前は? 自分を振った男が、六年経った今突然現れて、結婚しようと言い出した――どう思った?」

「私は……」

トクン、トクン、と胸が鳴る。

再会出来て、嬉しかった。女性としてエスコートしてもらえて、天にも昇る思いだった。

颯志くんの甘い声と瞳に、今まで欲しくても手に入らなかったもの、全部もらえた気がして、たまらない充足感に包まれた。
< 172 / 218 >

この作品をシェア

pagetop