ピ リ カ(動物と会話する女の子)
父親は肩を落としそれ以上、話すことは出来なかった。
「なんで?私、理恵が倒れたあと話したんだよ。 ちゃんと立って話したんだよ! 私と……」言い終えた瞬間ピリカはまた気を失った……
ピリカはそのまま意識不明となった。
医者は「外傷は無いが、精神的ショックの為、一時的に気を失ったのだろう」と診断した。
様態が落ち着いたら警察の事情聴取の予定だった。
気を失ったピリカは体外離脱をしてエーテル層の中に意識を置き、ガイドのルーと会話を始めた。
「ルー、教えて。私の何が間違ってるの?」
「間違いはない」
「じゃあどうして?」
「因縁」
「何の因縁?」
「過去からの」
「もう死にたい」
瞬間景色が変わり、ピリカは砂浜に座っていた。
「ピリカ」誰かが語りかけて来た。
「?だれ……?」
「わ、た、し」
「理恵ちゃん?」
「そう、わたし理恵。 ピリカ、落ち込んじゃ駄目。 もっとしっかりしなさい」
「だって、あんな事あったし……それに理恵ちゃんが」
「私が選んだ事なんだから誰にも責任はないの。 ついでにいうと、タマも例の犬もこっちの世界で楽しくやってるよ」
「わたし、帰りたくない、もう嫌、わたしもここにいたい!」
「ピリカにはまだやることがある。 それが出来たらまた会おう」
「理恵ちゃん、理恵ちゃん、理恵ちゃん?」
もう砂浜に理恵の意識はなかった。
父親と母親は、もしかするとピリカの意識が戻ることを拒んでいるような気さえしていた。 倒れる前の病院でのことや親友の理恵の死とが重なり意識的に戻ることを拒否してるような感じがしてならなかった。
ピリカの目が開いた。
父親が「ピリカ、気が付いたかい?」
「……」
ピリカは何の応答も無いまま目だけが大きく見開いていた。
母親が「先生、どういう事でしょうか?」
「肉体的には栄養不良以外、何の問題も無いのです。 でも、娘さんはもしかして心を閉ざしているのか、一過性のものか?」
「それって、どういう事でしょうか?」
「何があったのか知りませんが、娘さんは極度のストレスで、元の自分に戻りたくない。 つまり現実社会からの逃避をしているのかもしれません……」
「つまり簡単に説明して下さい」
「周りの方の話や、また警察の話しから、私なりの推測なんですが、娘さんは現実逃避を意識的にされてるように思えるんです」
「それは回復するのでしょうか?」父が聞いた。
「当然、可能性はありますが心の問題は解明できない部分が多いので何ともいえません。
今は肉体的には問題ないという事ぐらいしか…… もう少し入院させましょう」
父親は警察にピリカが話していたFという霊能者と、勤務先の病院での事を話した。 ただ何故、親友の理恵ちゃんが車に跳ねられあのような事になったのかは見当がつかないと報告した。
刑事の見解は、その辺りが事件の経緯と関係性があるとふんでいた。 その後、病院からの証言と車のタイヤ痕、Fの会の消息から犯人は特定され逮捕に至った。
主犯はやはり富士珠子、通称F。 同時にそのFの会の元関係者二人が検挙された。 富士珠子の恨みからの犯行で、たまたま自分の飼ってる犬が病気で動物病院に行った時、医者の紹介写真からピリカを見て、一連の犯行を考え復讐を思い付いたと証言した。
警察が母親の所に来て報告をして帰った。 ピリカの母親は理恵の仏前に経緯を報告をし、泣きながら何度も何度も頭を下げた。
「おかあさん、もう頭を上げて下さい。 私は最後まで親友を守った娘の事誉めてやりたい。
よくやったって理恵を誇りに思ってます」
ピリカの母親は遺影を見ながら「理恵ちゃん、あなたには最大級の感謝をのべます。 本当に感謝してます。 ありがとうございました」言い終えると泣き崩れた。
その翌日、ピリカの父と母はピリカに報告に向った。 母は手を握りなが事の経緯を報告した。
「あんた幸せだね、身を挺して守ってくれる友達がいて。 理恵ちゃんに感謝しなよ。
容疑者はFという女性で逆恨みだった。 もう全て解決したから戻っておいで。 ミミやミロ、ユメとミルキーも心配してるよ」
その後、ピリカは病院を退院、倶知安の自宅で療養することになった。 誰が見ても魂の抜けた人間にしか見えないピリカの変わり果てた姿。
帰省してすぐ、ミミ以下全員がピリカに会いに来た。 みんな思い思いの事を話しかけているが、やはり無反応だった。
ミルキーがユメに「ピリカ姉ちゃんなんか変。 どうしたの?」
ユメはミミに「どういう事?」
四匹には全然意味が理解出来ず寂しげに部屋を出て行った。
母親は「あの子達に会わせたら何か反応あるかと思ったけど無理みたいね……」
父親が「気を長く持って回復を待とう」それは自分に言い聞かせているようだった。
「なんで?私、理恵が倒れたあと話したんだよ。 ちゃんと立って話したんだよ! 私と……」言い終えた瞬間ピリカはまた気を失った……
ピリカはそのまま意識不明となった。
医者は「外傷は無いが、精神的ショックの為、一時的に気を失ったのだろう」と診断した。
様態が落ち着いたら警察の事情聴取の予定だった。
気を失ったピリカは体外離脱をしてエーテル層の中に意識を置き、ガイドのルーと会話を始めた。
「ルー、教えて。私の何が間違ってるの?」
「間違いはない」
「じゃあどうして?」
「因縁」
「何の因縁?」
「過去からの」
「もう死にたい」
瞬間景色が変わり、ピリカは砂浜に座っていた。
「ピリカ」誰かが語りかけて来た。
「?だれ……?」
「わ、た、し」
「理恵ちゃん?」
「そう、わたし理恵。 ピリカ、落ち込んじゃ駄目。 もっとしっかりしなさい」
「だって、あんな事あったし……それに理恵ちゃんが」
「私が選んだ事なんだから誰にも責任はないの。 ついでにいうと、タマも例の犬もこっちの世界で楽しくやってるよ」
「わたし、帰りたくない、もう嫌、わたしもここにいたい!」
「ピリカにはまだやることがある。 それが出来たらまた会おう」
「理恵ちゃん、理恵ちゃん、理恵ちゃん?」
もう砂浜に理恵の意識はなかった。
父親と母親は、もしかするとピリカの意識が戻ることを拒んでいるような気さえしていた。 倒れる前の病院でのことや親友の理恵の死とが重なり意識的に戻ることを拒否してるような感じがしてならなかった。
ピリカの目が開いた。
父親が「ピリカ、気が付いたかい?」
「……」
ピリカは何の応答も無いまま目だけが大きく見開いていた。
母親が「先生、どういう事でしょうか?」
「肉体的には栄養不良以外、何の問題も無いのです。 でも、娘さんはもしかして心を閉ざしているのか、一過性のものか?」
「それって、どういう事でしょうか?」
「何があったのか知りませんが、娘さんは極度のストレスで、元の自分に戻りたくない。 つまり現実社会からの逃避をしているのかもしれません……」
「つまり簡単に説明して下さい」
「周りの方の話や、また警察の話しから、私なりの推測なんですが、娘さんは現実逃避を意識的にされてるように思えるんです」
「それは回復するのでしょうか?」父が聞いた。
「当然、可能性はありますが心の問題は解明できない部分が多いので何ともいえません。
今は肉体的には問題ないという事ぐらいしか…… もう少し入院させましょう」
父親は警察にピリカが話していたFという霊能者と、勤務先の病院での事を話した。 ただ何故、親友の理恵ちゃんが車に跳ねられあのような事になったのかは見当がつかないと報告した。
刑事の見解は、その辺りが事件の経緯と関係性があるとふんでいた。 その後、病院からの証言と車のタイヤ痕、Fの会の消息から犯人は特定され逮捕に至った。
主犯はやはり富士珠子、通称F。 同時にそのFの会の元関係者二人が検挙された。 富士珠子の恨みからの犯行で、たまたま自分の飼ってる犬が病気で動物病院に行った時、医者の紹介写真からピリカを見て、一連の犯行を考え復讐を思い付いたと証言した。
警察が母親の所に来て報告をして帰った。 ピリカの母親は理恵の仏前に経緯を報告をし、泣きながら何度も何度も頭を下げた。
「おかあさん、もう頭を上げて下さい。 私は最後まで親友を守った娘の事誉めてやりたい。
よくやったって理恵を誇りに思ってます」
ピリカの母親は遺影を見ながら「理恵ちゃん、あなたには最大級の感謝をのべます。 本当に感謝してます。 ありがとうございました」言い終えると泣き崩れた。
その翌日、ピリカの父と母はピリカに報告に向った。 母は手を握りなが事の経緯を報告した。
「あんた幸せだね、身を挺して守ってくれる友達がいて。 理恵ちゃんに感謝しなよ。
容疑者はFという女性で逆恨みだった。 もう全て解決したから戻っておいで。 ミミやミロ、ユメとミルキーも心配してるよ」
その後、ピリカは病院を退院、倶知安の自宅で療養することになった。 誰が見ても魂の抜けた人間にしか見えないピリカの変わり果てた姿。
帰省してすぐ、ミミ以下全員がピリカに会いに来た。 みんな思い思いの事を話しかけているが、やはり無反応だった。
ミルキーがユメに「ピリカ姉ちゃんなんか変。 どうしたの?」
ユメはミミに「どういう事?」
四匹には全然意味が理解出来ず寂しげに部屋を出て行った。
母親は「あの子達に会わせたら何か反応あるかと思ったけど無理みたいね……」
父親が「気を長く持って回復を待とう」それは自分に言い聞かせているようだった。