ピ リ カ(動物と会話する女の子)
十三「沈黙と芽生え」
ピリカが倶知安の自宅に帰省して半年が過ぎた。
母親が「ピリカおはよう。 今日は天気が良いから散歩しようかね。 尻別川が心地良さそうだよ」
二人はミルキーのリードを引きユメと川の縁を散歩した。 その時、川の水を飲んでいたキツネが顔を上げこちらを威嚇した。
母親が咄嗟に叫んだ「ミルキー、ユメ、キツネが居るから気を付けなさい!」
二匹は母親の言葉が聞こえずなおもはしゃいでいる。 キツネが十メートル位の距離まで近寄ってきた。 母親はユメを抱きミルキーのリードをしっかり握った。
「キツネさん帰りなさい!」母親は叫んだ。
キツネは無視してピリカに視線を向けていた。
「……?ピリカ? あんたピリカなの? ピリカでしょ?」キツネが話しかけた。
そう、このキツネは真狩で子供を人間に捕獲されピリカに助けてもらった母キツネ。
「……」ピリカは視線を合わせるがなんの反応もしめさない。
なおもキツネは話しかけてきた「真狩で子供を助けてもらった母親よ。 覚えてないの?」
ミルキーが「無理無理、ピリカ姉ちゃんぜんぶ解からなくなったポン」
「?どうしてなの?」
ユメが「ピリカ姉ちゃん、家に帰ってきたらこんなになってた」
「なんで?」
「ユメわからないもん」
我が家の犬と猫が野生のキツネと会話してるように映り、母親は不思議な感覚で見ていた。
そんなユメ達を上空から狙う一羽のハヤブサが旋回していた。 次の瞬間、ハヤブサはミルキーに狙いを定め急降下してきた。 背後からの黒い影を察知したミルキーは振り返った。 その瞬間目の前にハヤブサの鋭い爪が。
その瞬間「ダメ!」声がした。
ハヤブサはその声に驚き進路を咄嗟で変え飛び去った。
キツネやミルキー、ユメも唖然とした。 母親はハヤブサが横をかすめ飛んでいくの見ていた。
一瞬のことで理解できてなかった。
ミルキーが「ユメ?今、ダメって言った?」
ユメは「私じゃないよ、キツネさんなの?」
「私でもない。 もしかして?」
キツネが答えるやいなや、三匹同時にピリカの顔を見た。
ユメが「ピリカ姉ちゃん?」話しかけた。
そこには涙を流して立っているピリカの姿があった。
ユメはもう一度「ピリカお姉ちゃん」
ピリカの目が瞬いた…… そしてユメに視線を向けた
「ユ…… メ……」
母親は理解できないが、その場の空気感の変化に気が付いた。 そして、ピリカの顔を見て驚いた。 今まで無表情だったピリカが涙を流し、ユメをじっと見ていたからだった。
母親は「ピリカ、ピリカ、おまえ……」
ピリカが「お、お、お母さん……」
母親は抱いていたミルキーを降ろし、その手でピリカの涙をなぞって語りかけた。
「わかるかい? 母さんだよ……」
「お母さん、ミルキー・ミミ!」
「そう、ミミじゃないけどそうだよ」久々にピリカの声を聞いた母親はその場に泣き崩れてしまった。
キツネはそっとユメに「私、行くね、良かった。 じゃあね」そ去っていった。
ユメが「ミルキー、私、ミミお母さんとミロに知らせてくる」急ぎ足で家に向った。
その直後、さっきのハヤブサがユメの背中をわしづかみにしてクビの付け根にくちばしを立てようとしていた。
それを見ていたキツネが「ピリカ~~!」と叫んだ。
ピリカがキツネの方に目をやった。
瞬間「やめて、ダメ!」ピリカがハヤブサに叫んだ。
キツネもハヤブサに襲いかかった。 敵わぬと見たハヤブサはユメから離れ飛んでいった。
ユメはその場に血を流し横たわっている。
ピリカは弱々しい足取りでユメに近寄った。 ピリカをいたわるように母親も付き添って歩いた。
ピリカが「ユメ大丈夫?」
ユメはじっと動かない。 瞬間ピリカに遠い記憶が甦ってきた。 私、前にもここで鳥を癒した事がある……
ピリカの手は自然とユメの傷口に触れていた。 次に意識が遠のく感じがし、ユメの首筋と思われる所にピリカの意識が入った。 血管が損傷している。 ここを処置しないと、ピリカは血管の縫合を始めた。
心の奥から「もう大丈夫」と声がした。
「お母さん。 ユメ大丈夫だから。 家に連れて帰って私が消毒する」
ユメを抱きかかえ、ピリカの歩行にも気を使い、母親は涙しながら複雑な気持ちで家に着いた。
ピリカが「お母さん、オキシドールとガーゼ、ゴム手用意して」
まだ、か細い声だが、今朝までのピリカとは雲泥の差を感じ、母親は涙が止まらない。
そこにミミとミロが入ってきた。 異変を感じたミミはミルキーに「ユメどうかしたの?」
「ユメはさっきハヤブサに襲われて倒れたの」ピリカが話した。
ミミが「えっ……? ピリカ姉ちゃん話せるの?」
「そんなことよりあなた達は悪い菌が多いから、部屋から出て行って。 ここは私とお母さんでやるから」ピリカの力強い指示。
三匹は狐に摘まれたように「ハイ……」と返事をして部屋を出て行った。
「ユメ、大丈夫だからね。 ピリカはこう見えても医者なんだから、ちゃんとあんたを治してあげる。 安心なさいね」
ユメは一命をとりとめ横になっていた。 処置が終わったところでピリカは我に帰った。
「ねえお母さん、ワタシなんでここにいるの?」
母親は涙が溢れて言葉にならなかった。
「どうしたの? どうしてここに? お母さんなんで泣いてるの?」
その時だった。母親から連絡を受けた父親が会社を早退してきた。 ドアを開けピリカの顔を見て驚いた。 今朝までのピリカとは顔つきが全然変わっている。 今の目付きは以前のピリカに近いと確信した。
「ピリカお帰り……」思わず出た父親の言葉だった。
ピリカも「只今帰りました」
母と父は互いに顔を見ながら泣いた。
夕食後、父親が今までの経緯を語り始めた。 話しの中で親友の理恵ちゃんが亡くなった事。
その事による心労からピリカが今日に至るまでを話した。そして一番知りたかった事を聞いた。
「どうして理恵ちゃんはあの場所に倒れていたんだ?」
その質問に対し母親が口をはさんだ。
「言いたくない事は無理しなくてもいいのよ。 お父さんも、今聞かなくてもいいでしょ?」
ピリカが「いいの、お母さん聞いて。 理恵は私を守ってくれたの」ピリカは全てを鮮明に思い出しそして二人に説明した。 話し終えたピリカは母親に理恵の家に行きたいと頼んだ。
翌日、理恵の実家を訪問し遺影の前で「理恵! ありがとう。 本当にご迷惑掛けました。 ほんとうにごめんなさい……」大粒の涙を流し泣きじゃくった。
そして、理恵の母親に事の経緯を説明し深々と頭を下げた。 いつまでも頭を上げないピリカを見て「ピリカちゃん、あなたには理恵の分まで幸せに生きて欲しい。 もう後戻りせず、これからは前を向いて歩いて下さい。 それが理恵に対しての立派な供養になるとおばさんは思うの。 だから頭を上げて、そしておばさんと理恵に約束して、何があっても前向きに歩くって」
静かに顔を上げたピリカの目は涙でいっぱいだった。
「はい、頑張ってみます。 私が人生を全うし死ぬ時は胸を張り理恵に頑張って生きたよって報告出来るように必ず……」
ピリカの決意を聞いた二人はただただ泣いた。 最後に遺影に深々とお辞儀をしピリカは家を出た。
帰宅したピリカはペット達を前に「みんな、心配させてごめんね、もうピリカは大丈夫。 しばらくこの家にいるから沢山遊ぼうね……」
以前のピリカに戻ったことを皆喜んだ。 それからは衰えた肉体を回復させる為、毎日、軽い運動と散歩を欠かさず続けた。 ある時散歩していると突然、羊蹄山から突風が吹いてきた。
空を見上げると龍のRONが上空に浮かんでいた。
ピリカは「RONさん久しぶりです」
「元気になったようだ……」
「はい、心配かけました」
「これからの自然環境は人間にとって大変な事になる。 ただし、被害を受けない人間もいる。魂を磨きなさい。 又会おう」そう言ってRONは去っていった。
横を見るとミルキーが震えていた。
「ミルキーどうしたの?」
「何ですか、あれ? 大きくてミルキー怖いもん」
「あれはRONっていう名前の龍なの」
「ピリカのお友達ですか?」
「っていうか知り合いのようなもの」
「ポン……?」
心身共に回復したピリカはあることを思い出した。 そういえば余市町に佐伯さんが農業しに来てたんだっけ…… もうしばらく連絡してない。
「お母さん、今日これから余市の友達に会いに行ってくる。遅くなるようなら連絡するから」
余市の佐伯の家に来たが留守だったので、ピリカの新しい携帯電話の番号を書いたメモを、ポストに入れ海を散策し時間を潰した。
昼頃、ピリカの携帯が鳴った「もしもし立花です?」
「ピリカちゃん、僕、佐伯だけどビックリしたよ今余市なの?」
「ご無沙汰してました。 突然すみません」
「会う時間はある? っていうか会いたいんだ。 時間ある?」
「私は佐伯さんに会う為、余市に来たので、もちろん時間はありますけど。 佐伯さんの時間が」
「僕なら大丈夫。 親方に事情を話せばOKもらえるから。 で、今どこにいるの?」
ピリカが倶知安の自宅に帰省して半年が過ぎた。
母親が「ピリカおはよう。 今日は天気が良いから散歩しようかね。 尻別川が心地良さそうだよ」
二人はミルキーのリードを引きユメと川の縁を散歩した。 その時、川の水を飲んでいたキツネが顔を上げこちらを威嚇した。
母親が咄嗟に叫んだ「ミルキー、ユメ、キツネが居るから気を付けなさい!」
二匹は母親の言葉が聞こえずなおもはしゃいでいる。 キツネが十メートル位の距離まで近寄ってきた。 母親はユメを抱きミルキーのリードをしっかり握った。
「キツネさん帰りなさい!」母親は叫んだ。
キツネは無視してピリカに視線を向けていた。
「……?ピリカ? あんたピリカなの? ピリカでしょ?」キツネが話しかけた。
そう、このキツネは真狩で子供を人間に捕獲されピリカに助けてもらった母キツネ。
「……」ピリカは視線を合わせるがなんの反応もしめさない。
なおもキツネは話しかけてきた「真狩で子供を助けてもらった母親よ。 覚えてないの?」
ミルキーが「無理無理、ピリカ姉ちゃんぜんぶ解からなくなったポン」
「?どうしてなの?」
ユメが「ピリカ姉ちゃん、家に帰ってきたらこんなになってた」
「なんで?」
「ユメわからないもん」
我が家の犬と猫が野生のキツネと会話してるように映り、母親は不思議な感覚で見ていた。
そんなユメ達を上空から狙う一羽のハヤブサが旋回していた。 次の瞬間、ハヤブサはミルキーに狙いを定め急降下してきた。 背後からの黒い影を察知したミルキーは振り返った。 その瞬間目の前にハヤブサの鋭い爪が。
その瞬間「ダメ!」声がした。
ハヤブサはその声に驚き進路を咄嗟で変え飛び去った。
キツネやミルキー、ユメも唖然とした。 母親はハヤブサが横をかすめ飛んでいくの見ていた。
一瞬のことで理解できてなかった。
ミルキーが「ユメ?今、ダメって言った?」
ユメは「私じゃないよ、キツネさんなの?」
「私でもない。 もしかして?」
キツネが答えるやいなや、三匹同時にピリカの顔を見た。
ユメが「ピリカ姉ちゃん?」話しかけた。
そこには涙を流して立っているピリカの姿があった。
ユメはもう一度「ピリカお姉ちゃん」
ピリカの目が瞬いた…… そしてユメに視線を向けた
「ユ…… メ……」
母親は理解できないが、その場の空気感の変化に気が付いた。 そして、ピリカの顔を見て驚いた。 今まで無表情だったピリカが涙を流し、ユメをじっと見ていたからだった。
母親は「ピリカ、ピリカ、おまえ……」
ピリカが「お、お、お母さん……」
母親は抱いていたミルキーを降ろし、その手でピリカの涙をなぞって語りかけた。
「わかるかい? 母さんだよ……」
「お母さん、ミルキー・ミミ!」
「そう、ミミじゃないけどそうだよ」久々にピリカの声を聞いた母親はその場に泣き崩れてしまった。
キツネはそっとユメに「私、行くね、良かった。 じゃあね」そ去っていった。
ユメが「ミルキー、私、ミミお母さんとミロに知らせてくる」急ぎ足で家に向った。
その直後、さっきのハヤブサがユメの背中をわしづかみにしてクビの付け根にくちばしを立てようとしていた。
それを見ていたキツネが「ピリカ~~!」と叫んだ。
ピリカがキツネの方に目をやった。
瞬間「やめて、ダメ!」ピリカがハヤブサに叫んだ。
キツネもハヤブサに襲いかかった。 敵わぬと見たハヤブサはユメから離れ飛んでいった。
ユメはその場に血を流し横たわっている。
ピリカは弱々しい足取りでユメに近寄った。 ピリカをいたわるように母親も付き添って歩いた。
ピリカが「ユメ大丈夫?」
ユメはじっと動かない。 瞬間ピリカに遠い記憶が甦ってきた。 私、前にもここで鳥を癒した事がある……
ピリカの手は自然とユメの傷口に触れていた。 次に意識が遠のく感じがし、ユメの首筋と思われる所にピリカの意識が入った。 血管が損傷している。 ここを処置しないと、ピリカは血管の縫合を始めた。
心の奥から「もう大丈夫」と声がした。
「お母さん。 ユメ大丈夫だから。 家に連れて帰って私が消毒する」
ユメを抱きかかえ、ピリカの歩行にも気を使い、母親は涙しながら複雑な気持ちで家に着いた。
ピリカが「お母さん、オキシドールとガーゼ、ゴム手用意して」
まだ、か細い声だが、今朝までのピリカとは雲泥の差を感じ、母親は涙が止まらない。
そこにミミとミロが入ってきた。 異変を感じたミミはミルキーに「ユメどうかしたの?」
「ユメはさっきハヤブサに襲われて倒れたの」ピリカが話した。
ミミが「えっ……? ピリカ姉ちゃん話せるの?」
「そんなことよりあなた達は悪い菌が多いから、部屋から出て行って。 ここは私とお母さんでやるから」ピリカの力強い指示。
三匹は狐に摘まれたように「ハイ……」と返事をして部屋を出て行った。
「ユメ、大丈夫だからね。 ピリカはこう見えても医者なんだから、ちゃんとあんたを治してあげる。 安心なさいね」
ユメは一命をとりとめ横になっていた。 処置が終わったところでピリカは我に帰った。
「ねえお母さん、ワタシなんでここにいるの?」
母親は涙が溢れて言葉にならなかった。
「どうしたの? どうしてここに? お母さんなんで泣いてるの?」
その時だった。母親から連絡を受けた父親が会社を早退してきた。 ドアを開けピリカの顔を見て驚いた。 今朝までのピリカとは顔つきが全然変わっている。 今の目付きは以前のピリカに近いと確信した。
「ピリカお帰り……」思わず出た父親の言葉だった。
ピリカも「只今帰りました」
母と父は互いに顔を見ながら泣いた。
夕食後、父親が今までの経緯を語り始めた。 話しの中で親友の理恵ちゃんが亡くなった事。
その事による心労からピリカが今日に至るまでを話した。そして一番知りたかった事を聞いた。
「どうして理恵ちゃんはあの場所に倒れていたんだ?」
その質問に対し母親が口をはさんだ。
「言いたくない事は無理しなくてもいいのよ。 お父さんも、今聞かなくてもいいでしょ?」
ピリカが「いいの、お母さん聞いて。 理恵は私を守ってくれたの」ピリカは全てを鮮明に思い出しそして二人に説明した。 話し終えたピリカは母親に理恵の家に行きたいと頼んだ。
翌日、理恵の実家を訪問し遺影の前で「理恵! ありがとう。 本当にご迷惑掛けました。 ほんとうにごめんなさい……」大粒の涙を流し泣きじゃくった。
そして、理恵の母親に事の経緯を説明し深々と頭を下げた。 いつまでも頭を上げないピリカを見て「ピリカちゃん、あなたには理恵の分まで幸せに生きて欲しい。 もう後戻りせず、これからは前を向いて歩いて下さい。 それが理恵に対しての立派な供養になるとおばさんは思うの。 だから頭を上げて、そしておばさんと理恵に約束して、何があっても前向きに歩くって」
静かに顔を上げたピリカの目は涙でいっぱいだった。
「はい、頑張ってみます。 私が人生を全うし死ぬ時は胸を張り理恵に頑張って生きたよって報告出来るように必ず……」
ピリカの決意を聞いた二人はただただ泣いた。 最後に遺影に深々とお辞儀をしピリカは家を出た。
帰宅したピリカはペット達を前に「みんな、心配させてごめんね、もうピリカは大丈夫。 しばらくこの家にいるから沢山遊ぼうね……」
以前のピリカに戻ったことを皆喜んだ。 それからは衰えた肉体を回復させる為、毎日、軽い運動と散歩を欠かさず続けた。 ある時散歩していると突然、羊蹄山から突風が吹いてきた。
空を見上げると龍のRONが上空に浮かんでいた。
ピリカは「RONさん久しぶりです」
「元気になったようだ……」
「はい、心配かけました」
「これからの自然環境は人間にとって大変な事になる。 ただし、被害を受けない人間もいる。魂を磨きなさい。 又会おう」そう言ってRONは去っていった。
横を見るとミルキーが震えていた。
「ミルキーどうしたの?」
「何ですか、あれ? 大きくてミルキー怖いもん」
「あれはRONっていう名前の龍なの」
「ピリカのお友達ですか?」
「っていうか知り合いのようなもの」
「ポン……?」
心身共に回復したピリカはあることを思い出した。 そういえば余市町に佐伯さんが農業しに来てたんだっけ…… もうしばらく連絡してない。
「お母さん、今日これから余市の友達に会いに行ってくる。遅くなるようなら連絡するから」
余市の佐伯の家に来たが留守だったので、ピリカの新しい携帯電話の番号を書いたメモを、ポストに入れ海を散策し時間を潰した。
昼頃、ピリカの携帯が鳴った「もしもし立花です?」
「ピリカちゃん、僕、佐伯だけどビックリしたよ今余市なの?」
「ご無沙汰してました。 突然すみません」
「会う時間はある? っていうか会いたいんだ。 時間ある?」
「私は佐伯さんに会う為、余市に来たので、もちろん時間はありますけど。 佐伯さんの時間が」
「僕なら大丈夫。 親方に事情を話せばOKもらえるから。 で、今どこにいるの?」