大好き、だからずっと一緒にいたい·····
麻里さんは、振り向いて、私を睨みつけた。

怖い…

でも、私、悪くないじゃない…

佐竹さん…どうしてあんなこと言ったんだろう…

いやだ、ドキドキが治まらないよ…

1人ウーロン茶を口に流し込んで、落ち着こうとしていたら、隣に誰かが座った。

佐竹さんとは違う匂い。

この匂いは、悠介君。

ハッとして横を見た。

『悠介君…』

『お疲れ様、綾音さん。今日は撮影大変でしたよね』

『…そ、そうですね…』

綾音さん、それに敬語。

よそよそしかったけど、これは2人の取り決め。

いや、やっぱり私のお願いだった。

スタッフの2人が、このテーブルを離れて周りは誰もいなくなった。

そしたら、悠介君も耳元で言ったの。

『佐竹さんと楽しそうだった』

目が笑ってない。

『楽しそうとか…そんなんじゃない。いつもヘアメイクありがとうって。才能ある…って、言ってくれたの』

それだけじゃないけど…

ちょっと嘘ついた。

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