2度目の忘れられない恋



あれから2週間とちょっと。
空さんは仕事の合間を縫ってたくさん会いに来てくれた

そして、

「はい、今日はゼリー」

お土産を持って会いに来る

「空さん、絶対私に餌付けしてますよね」

「そんな事ないよ!
喜んでくれるからつい買いたくなっちゃうんだよ」

めちゃくちゃ嬉しいんだけどね?

「空さん、今日仕事は?」

今日は有名な音楽番組の生放送がある
空さんは、ソロで出るんだって。凄くない?

病院に朝一から来てくれてるんだけど、

「間に合います?」

「時間は大丈夫。
…その前に、みおさんに会いたくてさ」

「私に?」

「うん。俺ソロ活動、あんまり納得いってなくてさ。
曲も方針も色々、事務所の方針に従ってるみたいでさ…まぁ言わない俺が悪いんだけどね」

少し悲しそうに笑う空さんは、その笑い方に慣れている。

「そうだったんですね…。
でも、すごい私好きですよ?空さんの歌。

音楽は全然詳しくないですけど、空さんの歌って耳だけじゃなくて目の奥に響くんですよね。
歌の楽しみたかって色々あるんだって、初めて感じました。

あっでも、完全に俺がプロデュースしました!って言うのも見たいです!」

…やばい喋りすぎた。
空さん固まっちゃってるんだけど、

「ごめんなさい私余計なこと…」
「ありがとう」

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