君の笑顔は、俺が絶対守るから。
イライラというか、モヤモヤ?
とにかく良い気分じゃないのは確かだ。
別に一ノ瀬くんが森姉妹とそういう関係だったとしても、私がどうこう言える立場ではないのに。
嘘をつかれていたとしても、それもたいした問題じゃない。
人を好きになるのは自由だ。
付き合うのも、キスするのも自由。
それなのに……私は何が気に入らないんだろう。
学校で目撃してしまったキスシーンを思い出しかけて、ぶんぶんと頭を振る。
ふたりの重なったシルエットを、記憶から消し去ってしまいたかった。
最寄りのスーパーでコンソメと、一緒にプリンを買った。
私と京子さんと、春陽くんの分で3つ。
千秋くんの分は買ってあげない。
森姉とデートしてどこかで食べればいいと思う。
一ノ瀬くんの顔を思い出しながら、フンと鼻息荒くお店を出たものの、一ノ瀬家へと足を向けた途端、動けなくなった。