月夜の砂漠に一つ星煌めく
まだ昼間だと言うのに、アリアに会いたくなった。

人目を避け、星の間の奥にある階段から、外に出た。

ここから西の敷地に行けば、アリアが泊まっているテントに行き着く。


俺は、アリアに会いたい一心で、そのテントを目指した。

途中、ネシャートの部屋の窓が、上の方に見えた。

何でもない。

理由はなく、ただ無意識に、その窓を見上げた。

そこには、珍しく人影があった。

誰かは直ぐに分かった。

ネシャートだった。


俺はそれに気づくと、歩みを止めた。

ネシャートも、俺に気づいているようで、こちらを向いている。

悲しそうな顔。

会えないならせめて、姿だけでも……

それは、二人の共通の願いだったのかもしれない。

でも今は、アリアがいる。

俺はしばらくネシャートを見た後、また歩き出した。


西の敷地までは、ネシャートの部屋から、5分程で辿り着いた。

たくさんのテントがある。

この中から、アリアのテントを探すのは、容易ではない。
< 123 / 204 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop