月夜の砂漠に一つ星煌めく
「私、仕事でいなかったでしょう?」

「うん。」

「昼間はいつも、仕事なの。だから、昼間に来ても、私はいない。以上。」

「はあ?」

女のくせに、淡白な答え方だな。


「だからさっきの、ネシャートって誰?」

しかも、まだ拘っているし。

「だから、妹。」

「じゃあ、言う通り妹にしておいてあげる。」

いや、しておいてあげるって、本当に妹なんだけど。


「で?どうしてそんなに、何度も呼ぶの?」

やっぱり、アリアの方が俺よりも上だ。

「もしかして、叶わない恋?」

胸がズキッと、なった。

「……アリアはさ。そういう恋を、したことがあるの?」

「うーん。叶わなかった恋は、何度もあるけれど、最初から叶わない恋だって知ってて、好きになった事はないかな。」

「そうか……」

俺はアリアに、背中を向けた。

「なに?本当に妹で。しかもそういう恋?」

「黙って。」

するとアリアは、俺の後ろに寝転んで、後ろから俺を抱き締めてくれた。
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