月夜の砂漠に一つ星煌めく
アリアは、俺の目を見つめる。

「……その必要は、ないの?」

「ないよ。俺は、アリアの側にいる時は、アリア自身を見ているよ。他の代わりなんかじゃない。」

だけどアリアは、ため息をついた。

結構、ドキドキしながら言ったんだけどな。

「何か、気に食わないところがあった?」

「だって、私の側にいる時って……じゃあ、私が側にいない時は、その妹さんを、想っているの?」

「うーん。難しい質問。」

俺は目を瞑って、考えた。


「アリアが側にいない時……いない時……剣術の稽古の事、勉強の事……この国の行き先……」

「はあ?この国の行き先!?王様でもないのに!?」

俺は、ムッとした。

「国王じゃなくたって、この国の事を考えても、いいじゃないか!」

「だって、考えたところで、それをどこで発揮するのよ。」

「どこで?」

また、俺は目を瞑って、考えた。


そうだ。

俺は国王になる訳でもないのだから、考えても無駄って言えば、無駄だ。
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