月夜の砂漠に一つ星煌めく
他国に行くかもしれない俺の事を、ネシャートは自分の事のように、考えてくれている。

俺達は、どんなに離れていても、お互いの事を想っている。

気持ちはずっと、繋がっているんだ。


「ネシャート。俺の事は、気にするな。」

「ジャラール王子。」

「それよりも……」

名残り惜しそうに、ネシャートの頬に、そっと右手で触れた。

これで、ネシャートに触れるのも、最後だ。

「君が、誰よりも幸せになる事を、祈っているよ。」

ネシャートの瞳の中に、俺が写っている。

それだけで、幸せだ。


「それでは、また……」

ネシャートから手を離し、今度はいつ会えるかも分からず、ネシャートの横を通り過ぎた。

「ジャラール王子!」

呼び止められて、振り返りそうになった時、後ろからネシャートの温もりを感じた。

「ネシャート……」

「また、お会いできますよね。」

俺はネシャートを見た。
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