月夜の砂漠に一つ星煌めく
程よい筋肉が付いていて、腰まである長い髪を、一つに束ねていた。

「アリアに惚れている。」

「えっ?」

改めてその、トルトさんを見た。

子供達と一緒に遊んでいるトルトさんは、とても優しそうだ。

「最初は、どこのどいつか分からない相手に、アリアを渡せないと、いつも言っていた。だが、あんたがアリアを訪ねて来たのを見て、考えが変わったらしい。」

「……俺が来てから?」

「坊っちゃんの様子を見て、お互いが好き合っているんだったらと、思ったらしい。みんなそうだ。みんなアリアを、子供のように、妹のように、姉のように慕っている。だからこそ、アリアに幸せになってほしいんだ。」

俺は周りにいる人達を、一人一人、見ていった。

いろんな人が、そこにはいた。

みんな何かしらの芸を観客に見せて、それで生計を立てている。

言うなれば、大所帯の家族みたいなものだ。


「まあ、答えは急がねえよ。見たところ、まだ若いしな。」
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